【東園基昭の「一粒万倍日記」2026.1.1.】

【東園基昭の「一粒万倍日記」2026.1.1.】


《タイトル》
「鏡餅(かがみもち)」

《サイズ》
F0号サイズ(180mm × 140mm)

《作品内容》
鏡餅のシルエットに、梅、竹唐草、松葉の紋様。

第肆回目
『お祝い重ね』

 「事始め(ことはじめ)」は、新年を迎えて初めての「事」を行うのに縁起の良い日とされ、起源は江戸時代だったという説が有力である。例えば「お書き初め」や「初稽古」など様々なものがある。
 元旦を家で静かに過ごした後に、商店が開く1月2日に外出し初詣をしてから「お買い初め(おかいぞめ)」として縁起を担いで福袋を買ったり、一年の運試しをした。
 私の家では参拝後に「初飴」と言って「飴」や「おこし」を買ってから、楽しい買い物をする。
 「飴」は神武天皇が大和高尾で水無飴を作ったことが日本書紀にあり、「おこし」は日本最古のお菓子の一つで「家を起こし、名を起こす」という語呂合わせから、縁起の良いお菓子として贈り物にもよく選ばれる。
 ちなみにキャンディは「あなたが好き」「愛情が続くように」という意味が込められている。
 またお正月の飾りには餅花(もちばな)という、柳などの木の枝に紅白や黄色の小さく丸めた餅(または団子)を飾り付けた伝統的なものがあり、冬に花が咲かない地域において花の代わりとして飾られたのが始まりで、作物の豊かな実りを願う予祝(よしゅく)の儀式として五穀豊穣や無病息災、幸福を願う縁起物である。飾った後は「どんと焼き」で焼いて食べたり、「ひなあられ」にしたりして一年間の健康を祈願するそうだ。
 「福袋」も江戸頃にはじまり、冬物の売り出し時期に合わせ、1年の持ち余りの生地を袋に入れて「恵比寿袋」として販売し大評判となり今に至る。

 このような「験担ぎ(げんかつぎ)」は、「これをすればうまくいく」という前向きな気持ちを支えるような、古来からの日本人の知恵が感じられる。
 「一年の計は元旦にあり」物事は最初が大切で、まず計画を立ててから事に当たることが、益々の来福をもたらすきっかけとなるように思う。


東園基昭 拝

《余談》
 「第肆回目(だいしかいめ)」は「第四回目」のことで、「肆(し)」は、「みせ(店)」「ほしいまま」「つらねる」といった意味を持つ漢字であり、数字の「四」の忌避により大字(だいじ)としても使われる。
 書店の『書肆(しょし)』や酒屋の『酒肆(しゅし)』などの熟語で「品物をならべた店」の意味で使われる。
 ちなみに部首は「聿(ふでづくり)」である。

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